カラー切り絵、私の使う「色つけの紙」
こんにちは。切り絵作家の平石智美です。
今回は、私がカラー切り絵の作品作りで使っている「色つけの紙」についてお話しします
カラー切り絵をはじめてから15年近くになりました。(2020年現在)ここで紹介する紙は、最初から使用していたわけではなく、制作を重ねる中で、工夫しながら取り入れて増えていったものです。
参考にしていただき、自分の好みの作品作りに適した紙を取り入れていただければと思います。
基本は「染め和紙」
私の制作するカラー切り絵では、グラデーションのある染め和紙をメインに使います。
染め和紙は温かみがあり質感や色味ともに上品さがあるので、作った作品もとても質の良い感じになります。質がいいものなので、仕上がりも上手に見え、初心者にもおすすめです。
複数の和紙専門店などから買い集め、または自分で染めたりして100種類を超える染め和紙を使用して作品を作っています。
染め和紙の種類
染め和紙は染め方によって呼び方が異なります。種類は他にも多数ありますが、私が主に使っている染め和紙は以下のようなものです。
●板締め染め和紙
●四隅ぼかし
●雪花染め
●民芸紙
これらはどれも平面的な紙で、同じくらいの厚さ(薄さ)になります。
あまり厚手だったり、くしゃくしゃシワがあったりすると、接着が難しいので、私はあまり使いませんが、変わったテクスチャ感の染め和紙もあり、それらを使うと風合いの豊かな作品が作れると思います。色々見つけてみてくださいね。
和紙は私は作品にたくさん使用するので、大きなサイズで購入しています。
ですが、はじめはこのように折り紙のようなセットで販売されているのを購入するのがおすすめです。
購入先などは、後ほど別に記事を書きたいと思います。
和紙以外の身近な紙
染め和紙と組み合わせて、下記の紙類も使用しています。異素材感が作品にメリハリを与えてくれるので、個性的な切り絵が出来ます。
●折り紙・千代紙やクラフトペーパー・包装紙
模様の印刷された紙をポイントでうまく使うと切り絵が華やかになります。もちろん全面に使っても素敵でしょう。
●金色の紙
キラキラ輝きのある紙は目を引く切り絵作品に役立ちます。同じ金色でも紙により見え方が違うので、いろいろ組み合わせると面白い作品になります。
●トレーシングペーパーや透け感のある紙
半透明で、後ろ側が透ける特性を活かすと、面白い表現ができます。
自分で色や模様を作った紙
市販の和紙ではない色やグラデーションを使いたいときは、自分で色の紙作っています。
●プリンターで印刷
パソコンで好きな色や模様を作成し、印刷用の和紙や、コピー用紙にプリントアウトします。
●絵具やパステルで色をつける
画材を使って好きな色の紙を作ることもできます。
パソコンを使ったお絵かきをする方や、アナログの画材の経験がある方は、得意の方法で色の紙を作っても良いでしょう。私も市販の紙類で理想の物がないときは必ず自分で紙を作成しています。
自作は難しいですが、慣れたら表現の幅が広がるので、ぜひチャレンジしてみてほしいです。
まとめ
素材の良さで美しい仕上がりが可能な染め和紙を中心に、様々な紙を付け足して工夫しよう。
染め和紙はとても美しい素材ですが、染め和紙だけでは思い通りの切り絵作品を作れないことも出てきます。工夫して他の紙を組み合わせましょう。
今回紹介した紙はあくまで私の使っている紙で、切り絵に使う紙に決まりはありませんので、ぜひ自由に思い思いで制作してみてくださいね。
関連情報