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スペインスケッチ旅行の記録1ペドラサ編

6月19日から28日まで、スペインにスケッチ旅行に行ってきました。

人生初のスケッチ旅行です。

 

前回スケッチのみをまとめて公開しましたが、今回は日記です。

 

旅先でもバリバリ記事を更新しようと思ったものの、ずっと体調不良で、生きてるだけで精一杯の旅でした。

とりあえず記憶の限り記録していこうと思います。

 

 

6月19日20日・羽田→ドーハ→マドリード

 

6月19日20時半に羽田に集合。実は1週間前から不安が強くなってしまい

また嬉しい大型の依頼が突然きて、色々締め切りが重なってしまったこともあって、ほとんど寝れずに出発することになりました。

 

羽田で不安の発作は強くなる中、何か食べなくちゃと何とか夕飯を食べ待ち合わせ場所に。

 

皆さんに会ったら少し元気になったものの、最初の飛行機の中はパニック発作を起こすギリギリでした。

22時50分発JALで、まずは11時間かけてドーハへ。

 

死ぬんじゃないかと思ってほとんど寝れなかったけど、無事にドーハに着いたらとりあえず不安は消えてくれました。

 

 

ドーハの空港の名物らしい「くたびれたくま」さんと記念写真。

 

空港の中には森がありました。早速ここでスケッチする先輩も!

 

 

2時間ほど乗り継ぎを待ち、カタール航空でマドリッドを目指します。

 

 

 

窓の外の景色が、砂漠らしくて、すごく綺麗で元気になった。

私は通路側だったんだけど、隣2人が来なかったので、広々と3席並べて使わせてもらえました。

ドーハからマドリッドまで7時間位。2時間ほど横になって寝れたので、少し復活しました。ありがたい。

カタール航空は寒いと聞いていたけど、ダウンを着ても寒かった。びっくりしました。

 

マドリッドにつくと雨。気温は14度。

この時期暑くて乾燥してるはずのスペインのイメージだったので、不思議な感じでした。

 

1時間半かけて最初の滞在先ペドラサへ。

標高1000メートル越えなので、もっともっと寒い。持ってきた。薄手のダウンでも寒かったし、着いたらゲリラ豪雨。みんな乾燥の心配しかしてなかったから。この寒さが心配になりました。

 

 

 

 

 

 

屋根の上や頭の上にコウノトリが巣を作っています。

 

ペドラサは人口が300人ぐらいの街だそうです。

 

まずはホテルにチェックインしました。とにかく一刻も早くシャワーが浴びたかった私は荷物を開けてシャワーに入る。

すると、何やら廊下でガヤガヤ「鍵が閉まらない!」と何人かが話している。

ちなみに私は鍵をかけずにシャワーに入っていた。(どうせ誰も入ってこないし)シャワーを出て私も鍵のかけ方を教えてもらうけど、建て付けが悪くうまく締めることができない。

どうもコツがいるらしい。

結局、何人かの人は、鍵の閉めやすい部屋に交換してもらったりしていた。そんな流れでなぜか私も添乗員さんとお部屋を交換してもらった!シャワーとかいろいろ使い始めてしまった後だったのに申し訳ない。優しいありがたい。神!

 

しかもなんと表通り沿いの広いお部屋だ。1人で寝るのが寂し過ぎる位とても広いお部屋。

誰か一緒に寝てー。

 

最初の部屋。ラブリーでかわいいお部屋だった。

 

交換していただいたお部屋。机やソファーやテーブルもあって広々すぎる。

これはYouTubeの撮影とかやらなきゃダメなんじゃない?って言うレベルで良いお部屋。

 

1人で過ごすのがもったいない。ほんと誰か遊びに来て欲しい。

 

そしてこの日はもう夜なので、夕飯へ。

ゲリラ豪雨が去ってから広場のレストランへ行った。

ものすごく寒くてダウンの上にパーカーも羽織る。

ディナーは20時からだけど、スペインの日没は21時50分なのでまだまだ明るい。不思議。

 

 

飛行機では死にそうだったが、体調良くなってきたかなぁと思ったので、ビールを1杯とワインをグラスに4分の1杯飲んだ。

しかしこれが失敗だった。

 

夜中1時間位寝たところで、腹痛と気持ち悪さで目が覚め、それがきっかけになって、パニックの発作を起こした。

誰も助けに来てくれない。救急車も呼べない。外国でのパニックはほんとに恐ろしい。

旅行に来たことを後悔した。何度も廊下に出て助けを呼ぼうかと思ったけれど、寝てる皆さんの邪魔をしたくなかったから、我慢した。

発作の薬を飲んで、数時間したらやっと眠れた。

 

6月20日 ぺドラサ2日目スケッチの日

 

ペドラサ2日目。朝食を食べて、みんなでロケハンに。

 

昨夜は大変だったが、みんなといると安心するのか、昼間だと安心するのか、元気に歩きまわることができた。

まずは街の中を歩き、街の外に行き、解散してスケッチを開始した。

 

 

街の外へ。すごい広大な景色。

 

外から街を眺めたところ

 

早速スケッチを開始する先輩。もはや先輩自体がかっこいい。絵になっている。

 

日差しが強い。

結構街から歩いてきてしまった。

体調が心配ながら、私もスケッチすることに。

 

この構図がいいかなぁとなんとなく決めた。

 

1枚目。

久々のスケッチで描き方を忘れている。

訳がわからない絵になってしまいボツにした。

 

2枚目。

1枚目よりはマシだけど、やはり何を描いてるかわからないと言う感じの絵。

先輩に「スケッチらしいスケッチだね」と言われたけど、こういうのが描きたいわけじゃないのが悔しい。

あれ?私下手くそじゃん、と焦りが出る。

 

もっと簡単なものを描いて練習しなければと思い移動。

 

 

3枚目。

何を描いてるかわかるようになったが、思っていたように描けない。悔しい。

こんなことならスケッチの練習をしておくんだった。

 

4枚目。

遠くの山並みを描いてみる。雲が少しうまく描けたけど、スペインの風景じゃなくて、日本の風景になってしまっている。

色が難しい。「あれ、私こんなにスケッチへたくそだったっけ」とさらに焦る。

 

そして13時からランチに行きたい人だけでランチに行った。

 

「16時ぐらいにまたスケッチに出かけよう」とみんなで話し、それまではそれぞれの部屋で昼寝することに。

 

 

私も16時に目覚ましをかけて横になった。

 

しばらくすると遠くで電話の鳴る音が聞こえる。「どこの部屋の電話だろう」と夢の中で思っていると、部屋をノックする音。

「は!もしかして!」と思って時計を見ると、19時50分。

やばい。こんなに寝ちゃったのか、夕飯の集合時間だ!と悟った。

 

意識が朦朧とするままドアを開け、迎えに来てくれた添乗員さんに謝って、すぐには支度できないからディナーはキャンセルか後から参加すると伝えた。

 

こんなに爆睡するなんて自分でもびっくりした。

でもずっと長時間寝れなかった分やっと寝れたんだから良かったと思い、

のんびり支度をして、とりあえずお腹は空かないし、まだ明るいから1人でスケッチに出かけた。

 

 

夕方?の日差しに照らされたバラがきれい。

 

 

 

5枚目。21時、まだ明るい。

とりあえずホテルのそばの道をスケッチ。今までと手法を変えて、ペンで線画を書くことにした。

 

何枚か写真を撮った後、日本人の声が聞こえてくるお店があったので、「みんなが食べてるのはここだな?」と思い合流した。

 

皆さん私の体調を心配してくださって優しかった。

 

昨夜のパニック発作で懲りたので、この旅ではもうお酒を飲まないようにしようと決めてコーラを頼んだ。

 

 

ホテルに戻ってから、ロビーで添乗員さんを呼び止めて、「少しお話を聞いてほしい」って言って、昨日の夜のパニック発作の事を話した。

自分でも意識したくなかったから事前に誰にも話さないでいたけれど、結局発作が起きてしまい、そんな時、頼っても大丈夫な人がいるって思えるだけで安心できるので、「もしまた発作が起きたら頼って良いですか」って話をした。正直、昔からあった症状じゃないから、「私は本当はこんなに弱くなかったのになぁ」と悔しくなるんだけど。

 

でも今回の旅行でみなさん私の体調不良を優しく受け入れて聞いてくださったので、とても救われた気持ちになりました。

 

結局、体調は悪くても発作は初日のみで済んだのでよかった。

 

添乗員さんには、そんな、私の持病の話を聞いてもらい元気になって、それから、実は「いつかスケッチツアーを企画したい」と言う夢も聞いてもらった。

スケッチ旅行に参加すること自体初めてなのだけど、スケッチ旅行は子供の頃からずっと憧れてた夢だったことを今回参加してみて思い出すことができたのだ。

目標ができると精神的にもそれが支えになって元気になれる、この日、新しい夢を見つけたことで、この後の旅行はなんとか乗り切れたという感じ。

 

この日、お話を聞いてくれたことに本当に感謝。添乗員さんありがとうございました。

 

 

 

 

部屋に戻って、写真からもう1枚描いてみた。

 

そして発作が出ないように部屋を明るくしたまま寝る。

部屋が広すぎて寂しい 笑。

誰か隣で寝ててくれたら安心して寝るんだけどなぁと思いながら、それでも今日の楽しかったことを思い返して寝た。

 

 

6月22日 ぺドラサ3日目スケッチの日

 

ペドラサ3日目の朝ご飯。

 

 

朝ご飯は7時半から。各々好きなものを取ってくる。

ハムとチーズとオムレツと目玉焼きとパン。フレッシュオレンジジュース。コーヒー。私のチョイスはこんな感じ。

 

フルーツもたくさんある。贅沢だ。

私はアレルギーだからフルーツは食べられないのが残念。

 

これは先生がモチーフ写真を撮るために並べた朝食のフルーツ。

 

 

さぁ、今日は終日スケッチ。頑張らないと。

と言うことで、8時半からスケッチ開始。

昨日とはまた違う雲の雰囲気がきれい!

 

 

 

たくましい西洋アザミが気になって、この構図で描くことにした。

 

日差しが顔に当たって眩しい!熱い。あと虫もいる。

 

7枚目

0.5のグレーのペンで、線を描き、水彩色鉛筆で色を塗った。

が、思ってたよりも時間がかかりすぎてしまったので、このペースではたくさん描けないと思い、もっと早く描けるように次から描き方を変えることに。

 

とりあえず歩きながら資料としての写真を撮る。

 

まだ朝早いので人がほとんどいない。

この日は土曜日なので、昼過ぎからものすごく人が増えてきた!

 

どこかのお宅のお花だけど、花の向こうに風景の構図が好きだから描けたら良いなぁ。

 

 

そして歩き疲れたのでホテルの部屋に戻り、今撮った写真を見ながら、練習で描いてみた。

 

8枚目

辺の太さは、0.1。それで後から透明水彩で塗る。

この作戦が一番効率が良いのでは?と言うことで以後この描き方に決定!。

 

この日のランチは、昨日と同じ、CASA  TABERNAに行った。

カサ・タベルナって読むのかな?

飲食店の名前がタベルナって日本人的には面白いね。どういう意味だろう。

 

おしゃれでとても美味しいお店なので昨日に引き続きのリピートでした。

 

激うま。焼きネギがオリーブオイルに漬けられたやつ。チーズかけ。食べかけでごめん。

 

激うま。豆。

 

しかし相変わらず体調不良で食欲がないので、私は少しだけ食べて残りは皆さんに食べてもらった。

 

アップルパイも私は食べてないけど、写真だけ撮らせてもらう。

 

この日は結婚式をやっていて、レストランの後ろの席では新郎新婦の撮影をしていた。

素敵だった。

 

そういえば、私、結婚式ってしたことないなー。

海外で結婚式したいっていう憧れは憧れのままだなー。なんて考えていた。

まぁ夢は夢のままでいいのだけど!

 

 

ランチ後、練習のイメージでスケッチ。いい感じに描けてよかった!

 

 

9枚目

 

 

 

10枚目

色塗りがまだ慣れなくて難しい。こういう色じゃないんだよなぁと思いつつ。

 

 

11枚目

だんだん慣れてきて描きたいように書けるようになってきた!

 

 

12枚目

なんとなく気になったお家。

描きたいと思ったものを、悩まずどんどん描いていく幸せ。

 

 

13枚目

街の端の方で下に降りていく不思議な道を見つけた。

「これはきっと他の人は描いてなさそう!」という穴場な場所を見つけると嬉しくなってしまう性格の絵描き。

 

 

 

14枚目

バラの美しいお家と教会の鐘。屋根の上にはコウノトリの巣。

少し疲れてきたので、2.0のペンでサクサクと描いた。

 

 

一度部屋絵戻り休憩。今日はたくさん描けて満足!

 

 

そして、ディナーへ。今日はペドラザの街での最後の夜なので、全員同じ店でで食べる。

 

良い感じのワインをいい感じに注ぐところ。

 

残念だけど今回の旅は私は体調ギリギリだからお酒はなし。

元気だったらワイン飲みたいのに!悔しい。次回は飲むぞ!

 

よくわからないけどすごく美味しかった料理。

 

生ハムみたいだけど、これはマグロらしい。

 

ディナーを終えて、帰り道。まだまだ明るい。

 

 

そしてみんなで夕焼けを見た。22時の夕焼け。

 

 

 

 

6月23日 ぺドラサ4日目出発の日

 

 

この日は朝8時45分にペドラサを出発予定。

 

なのでその前の朝6時に何人かで朝日を見に行くことにした。前の日に朝日を見に行った人が「素晴らしかった」と言っていた場所まで行った。

「今日は雲が多いから、無理かなぁ」と言いつつ、しばらく待ってみる。

 

この向こうにお墓がある。

 

街から結構歩いてきたところ。

2日目にもスケッチに来た場所。

この場所からスケッチしていた人が多かったけど私には歩くのがハードだったので結局こなかったのが悔しい。

 

 

昨日来た人は「建物がピンクに染まるんだよ」と言っていたが

だんだんと明るくなってきても、街がピンクに染まらない。

「今日はもうだめだね」と言って、仲間の1人は帰ってしまった。

 

でも私たちは諦めず、のんびり待っていた。

なんとその後しばらくして、日がさしてきたらとてもきれいな光景を見ることができた!

待っててよかった!

 

 

ピンクではないがオレンジ色に染まる街並

 

 

水道橋もきれい。黄色の花と合っている。

 

朝の日差しで輝く世界がとてもきれいだった。
朝日に伸びる3人の影を写真に撮った。青春してる高校生みたいで楽しい。

 

 

 

外国らしいエモさを感じる。こういう瞬間は絵より写真の方が伝えられるね。

 

ペドラサの街の看板。もう今日で最後なのが寂しい。

 

結局この門からの景色もスケッチできなかったな。思えばやり残したことばかり。

 

ホテルの前のお家?の美しいバラ。これも描きたかったのに。

 

 

そして最後の朝食を食べて、自分の部屋に戻った。

出発までの30分で「部屋の窓からのスケッチ」をしようと思った。

 

だってせっかくこんな素敵なお部屋に泊まらせてもらったんだもん。

 

 

ベランダにはゼラニウム。

 

15枚目

せっかく広くて素敵な部屋に交換してもらったのに、今回の私には使いこなせなくてちょっと悔しい気持ちだった。

ずっと体調が悪かったので、思うようにスケッチもできなかったし。YouTubeの撮影もできなかった。

でもとても記憶に残る3泊になった。

 

ホテルの廊下やロビーも可愛くて記念に写真に撮っておく。

 

 

語らいのロビー。

 

 

 

もっとここにいたい。という思いを抱えながら、次の町へ移動した。

 

ー続くー

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