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読書記録12「別冊太陽 新版 原田泰治」

最近アンリ・ルソーにハマっていて、昨年は山下清の作品を熱心に鑑賞していた。先日、原田泰治を特集するこの本を読んで、「あ。私、素朴画家が好きなんだ。」とつながった。

 

原田泰治さんは、日本人の心の中にあるノスタルジックな風景を、子供の絵のような味わいのあるタッチでかつ緻密に描かれている画家で、その作風から「素朴画家」と呼ばれているそうです。

 

緑の色彩の使い方と執拗に描写された草木は、フランス後期印象派で「素朴画家」と呼ばれたアンリ・ルソーを連想させるし、

また細かいパーツを敷き詰めたような印象のタッチは、画材は全く違うのに、山下清のような世界観を感じていました。

 

するとイギリスで刊行された本の中で原田泰治さんも山下清と共に日本の素朴画家4人に取り上げられていたことがあると本書に描いてあり、私って「素朴画」が好きなんだな。と自覚することができました。

 

古き良き日本。田舎の暮らし、風景って、今では見ることもなくなり、きっとほとんどの日本人が体験したことのないはずなのに、なぜこんなにもみんなが懐かしくなるのでしょうね。

 

原田泰治さんの個人美術館は故郷である諏訪市の諏訪湖のほとりにあり、親友である、さだまさしさんが名誉館長をつとめられているそうです。

 

思わずすぐにでも行ってみたくなってしまいました。

 

御歳81だそうで。幼少期のエピソードや、デザイナーとしてのお仕事のお話などもとてもいい刺激をいただけました。別冊太陽、買ってよかったです。

 

・・・私の絵も「ノスタルジック」としばしば言っていただけることがあります。いつかもっと素朴で、心に染みる作品が作れたらいいなと思います。

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