読書記録5「ニッポンの型紙図鑑」加茂瑞穂 著
書店で一目惚れした図鑑です。
手のひらサイズなのがかわいいです。
パラパラめくって目で見て楽しいデザイン的な紙面。それぞれ長すぎない簡潔な説明がついており、モチーフの説明と、型紙としての特徴もわかります。絵だけでもたのしめるので、まずは絵を見て、興味があったら短い説明文を読んでいく感じで気楽に眺めています。
型紙というと茶色の単色で地味なイメージですが、この本は、色もカラフルに変えてあるのでおしゃれなイラスト集のような感覚になっており、誰でも手に取りやすい雰囲気がいいですね。
型紙とは柿渋を引いた和紙に、様々な文様を彫刻たもので、主に小紋や型友禅などの着物になる布地を染めるための型として作られます。本来は型という役割ながら、その技術の美しさに現在では型紙そのものが芸術品という感じもあります。
型紙を彫るのも趣味としても人気がありますね。
切り絵と同じように小刀を使い切っていく作業は心地良い集中の時間が体感でき、達成感もあるでしょう。実際に型染めをしなくても、彫ること自体が楽しいと言います。
実を言うと私は型紙を掘った経験がありません。そこはいずれ経験しておかねば。
切り絵をやっていると型紙は切っても切れない存在として、すぐそばにある型紙彫りですが、親近感もあるものの、歴史や伝統ある型紙には、全くの別世界のような「格」の違いを感じるのも正直なところ。実際はそんなことはないのかもしれませんが。
ただ最近は着物を始めたり、染色に興味を持っていることもあって、型紙そのものにも以前より興味が湧いています。どこかのタイミングでじっくりと勉強してみたいです。
今はパラパラと見ているだけのこの図鑑も、型紙を掘る経験ができれば、見方が変わるかもしれません。
その時にまたじっくり読み返してみると、あらたな発見があるんだろうと思いますが、
今のところパラパラ巡りながらインスピレーションの素材として活用しています。
青幻舎さんは、こんな感じのビジュアルが秀逸なアート系本をたくさん出されてるので、ついつい欲しくなってしまいます。
本屋さんで見かけたら見てみてください。
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