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読書記録19「整える、こと」広瀬裕子

心が疲れているとエッセイ集に手が伸びます。

心が上の空だから、読んでもうまく頭に入らないけど、読んでいると不思議と心が整ってきます。

 

清流のようにリズムよく流れる文章。インプットのためではなく、何かを洗い流すような文章でした。「整える」というワードがとても頻繁に出てきて、しつこように最初は感じていたけれど、繰り返し唱えるように読み進めていくと心が整っていったから不思議です。

 

普段読んでいる本が情報系のラジオと例えるなら、エッセイ集は、リラックスミュージックなのですね。本を読むことや、文章を読むことは必ずしもインプットを伴わなくてもいいのだと気付かされました。

 

ところで、数年前から「整える」というワードが、私の中にずうっとあって、今は生産よりも過去の整理整頓に心が向いています。

 

時間があれば、絵を描くのではなく、今までの作品たちを整えることに夢中になっています。「作ったら終わりで、すぐ次に」という慌ただしさの中で数年やってきたので、改めて整理・管理してあげると、作品も当時の自分も喜んでいる気がします。

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